昌福寺御会式今年も和火出演させていただきます。
『延年の舞』
「南都北嶺、大會を行ふときは必ず延年の舞を奏す」
かつて「歌舞音楽」で心を和らげると「壽命長久」に通じるということで、「延年の舞(えんねんのまい)」とよばれる余興的な宗教音楽劇が僧侶や稚児たちによってさかんに行われたそうです。
しかし後世になるとだんだんにすたれ、
「今はわずかに日光山の御神事、筑前国宗像神社、安藝国厳島などに過ざず、また身延山に児舞とあるのは、稚児延年の名殘なるべし」(『碩鼠漫筆』より)
つまり日蓮宗の祖山「身延山」にはその伝統が脈々と継承され、それが御会式のクライマックスであったということでした。
「身延会式 毎年十月十二・十三日の両日、久遠寺にて大法会を執行す。俗、これを会式といふ。四方の老幼男女群参すること蟻のごとし。十二日の夜、祖師堂の前なる舞台にて法師舞ありて、田楽を奏しおわりて、また稚児一人手に造れる梅の折枝を持ちて舞へり。」(『甲斐叢記』)
ならばこそ、創意と工夫をこらして、日蓮聖人への報恩感謝と参詣者の壽命長久を願い、おごそかな歌舞音楽が舞い散るような〈宗教音楽劇〉こそ、われらが願ってやまない御会式です。
昌福寺御会式は、ご承知のようにますほジュニアクワイア、日蓮宗宗立学寮、ファイヤーパフォーマンスグループ和火の出演協力をいただいて公演経験を重ね、その上で昨年からは、作曲家の竹内一樹先生に作曲、編曲、演出、構成をお願いし、三年間三部作の宗教音楽劇を構想しました。
今年はその二年目、第二部になります。
そして昨年の第一部の内容では、日蓮聖人の誕生からお亡くなりになるまでの風景を、その場面場面に関係する言葉とともにモンタージュするようにして構成された楽曲、演出でした。
一方、今年の楽曲はというと、日蓮聖人の「立教開宗」から「龍の口の法難」までの期間、つまりはおよそ32歳ころから50歳ころまでに焦点が当てられています。
そしてそこに通底するテーマは、『立正安国論』にえがかれている天変地異などの「天災」と、それと深く関係しながら社会にはびこる戦乱などの「人災」に対する強烈な危機感であり、それを我々は現実にどのように乗り越えていくのか。
その答えが「法華経」の教えの理解と実践ということに結びつくのですが、竹内一樹先生の今年の昌福寺御会式の楽曲も、まさにこれらのことが中心的なテーマになっていると思えます。
そしてそれはまた、過去の歴史的な出来事としてだけではなく、思えばまさに今、われわれが直面している状況ともいえるでしょう。
ならばこそ、昌福寺御会式『延年の舞』で皆様をお待ちしております。
昌福寺御会式『延年の舞』
2017.10.29(sun)
13:00唱題行脚(青柳町区内)
13:00昼の屋台村
14:00『御会式法要』(昼の部)
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16:00夜の屋台村
17:00『延年舞』(夜の部)
19:00万燈奉納
◯一般観覧大歓迎!もちろん観覧料は無料!!
◯駐車場は近隣のおよそ100台ほど(詳細な場所など後日ご案内いたします)
◯客席は本堂内に約100席(椅子)、境内に約300名。その他、舞台が高くなっており、音響も整備いたしますので、少し離れても境内であれば自由な場所から充分に観覧可能です。
◯季節柄夜の部は冷え込むと思います。温かい格好でお出かけください。
レジャーシート、座布団、簡易椅子など、持ち込み自由です。
◯写真撮影はできますが、静かな合唱曲もありますので、周りへのご配慮をお願いします。稚児の写真を公にすることもご遠慮いただいておりますのでご承知ください。
◯出店募集中です!食品、雑貨、子どもが遊べる屋台など(出店料1000円)